NゲージE233系徹底比較
KATO・TOMIXで競作となったE233系中央線のモデルを比較します。
まずはボディ各部を詳細に比較していきます。
KATO | TOMIX |
前面は白い部分と窓下の黒い部分が別パーツとなっており、分離する部分がわかります。
ただオレンジの塗装がちょっとよれよれしているのがわかります。また白もやや黄色がかっています。 編成番号やロゴは印刷です。ややJRマークがにじんで太くなっています。 スカートの塗り分けはとても綺麗です。連結器胴受も特徴的な形状が再現されています。 運転台はシースルーですが、E531系のパーツを使い回しており形状が違うのが残念です。 その他気になる点としては、行き先表示周りのガラスの黒塗装の形状が違う、ワイパーの位置が高い等でしょうか。 |
前面はほぼ一体成形となっています。白とオレンジの塗装もくっきり塗り分けられています。 前面ガラス裏側への印刷表現は、日よけがやや濃すぎでドットが荒いのが気になります。また編成番号は付属のインレタですが、文字が大きすぎます。 スカートの塗り分けは甘く、銀塗装も黒の上から塗っているため暗くなってしまっています。またスカートが少々下に下がりすぎていて印象を損ねています。 運転台はシースルーとなりメーターパネルのカバーも表現されていますが、高さが低すぎるのが残念です。 連結器は従来品の使い回しで胴受が直線です。 その他気になる点として、連結器部の切り欠き幅が大きすぎます。 |
スカートは当然奇数・偶数・電気連結器有無で造り分けられています。 画像は中間先頭車です。連結器はボディマウントKATOカプラーですが、その稼働範囲を確保するためスカートの切り欠き幅が広くなってしまっています。 行き先表示は製品に2種類、その後発売されたグレードアップパーツにシール式で収録されていますが、種類は少なめです。 印刷は白が暗く、ライトが点いていないと見えにくいです。 |
スカートは当然奇数・偶数で造り分けられています。 TNカプラーは加工すれば簡単に取り付けが可能ですが、胴受の形状が一致するものは今のところ製品化されていません。 行き先表示は交換式で、カラフルで様々な行き先が収録されています。印刷もくっきりしておりライトが消えていてもよく見えます。 |
KATOのアンテナ類は大きすぎて印象を損ねています。前面ガラスの印刷がずれているのもマイナスです。 | TOMIXは逆にアンテナ類が小さすぎです。銀塗装が暗くギラギラしすぎています。日よけの印刷が青すぎて違和感があります。 |
KATOは所属表記等は全て印刷済みです。 前面の白い部分が分離するため、強度確保の為か乗務員室の窓が扉側にやや後退しています。 乗務員扉の窓は少々下に長すぎ、下部の手かけはちょっと横に長すぎるようです。 |
TOMIXはドア縁がホットスタンプな為、乗務員と縁で表現が異なっていまっています。 先頭部までぎらぎらした銀色で実感を損ねています。 スカートの傾斜角が少々立ちすぎている気がします。スカート横の切欠幅はこちらの方があってそうです。 |
側面の比較、ドアコックや側板の継ぎ目等のモールドがやや太めです。
床下機器もモールドが甘めですが、特徴はよくつかんでいるためあまり気になりません。 熱線吸収ガラスの緑色はよくでていて実感的です。尚窓桟はモールドの上に黒が印刷されています。 車番・ドアスイッチ・車外スピーカ・行き先表示が印刷済みです。 行き先表示の印刷済みは、行き先・種別バリエーションの多い同系にとって最悪の選択だったと言えます。 ステッカーを貼ればかえられますが、モールドが浅い為、ステッカーが側面よりも飛び出してしまいます。 また印刷もずれていてモールドからはみ出しているのもマイナスポイントです。 帯の塗装は戸当たり部分も繋がっています。やや左右にずれたものがあるようです。 車外スピーカーやドアスイッチ印刷もややずれているものがあります。 ドアスイッチの説明書きの印刷は銀色です。 |
TOMIXはモールド類は細くシャープですが、塗装で台無しになっています。
床下機器も非常にカッチリとしていて好感が持てます。ただ機器のイメージ把握がイマイチなフシがあります。 熱線吸収ガラスの緑は、一応塗装されているものの、薄過ぎてほとんどわかりません。同系の特徴の一つであるため残念です。 窓桟は印刷だけでモールドはありません。 行き先表示は従来どうりステッカー等同梱は無し。もちろんクリアパーツが入っているので、色々対処しやすいと思います。 ドアスイッチは印刷済み、車番はインレタ方式です。 ドアスイッチの説明書きはダークグレーで、存在感はありますが実感的ではありません。 ただ黄色の↓も印刷されています。目立ちませんが。 車番インレタは銀色の台座付きで、転写はとても簡単ですし、番号を選べるので多数増備する際には好都合です。 ただ塗装の銀とインレタの銀が合っておらず、光の反射具合によってはとても浮いて見えます。 車外スピーカーはモールドのみで、準備工事との差がわかりません。 |
連結面の比較。 KATOはボディマウントKATOカプラー装備で連結面間隔が実感的です。 台車はモールドがやや甘いものの特徴をよくつかんでおり、M・T車でもしっかり造り分けられています。 車輪はタイヤ部分が少し細すぎです。 パンタグラフを折りたたんだ姿は、舟の部分がちょっと高すぎる気がするのと、全体的にやや高い気がします。 号車・車いす表示、所属表記は印刷済み、女性専用車や優先席は別売りのグレードアップステッカーに収録しています。 |
TOMIXは台車マウントのアーノルドカプラーで、ボディマウントTNカプラーに交換可能です。 台車はシャープなので、軸梁と台枠との隙間も抜けていますが、イマイチ特徴がつかめていないようでやや平べったい印象です。またM・T車で造り分けられていません。 車輪はタイヤ部分がちょっとぶ厚いです。 パンタグラフを折りたたんだ姿は、舟側が低くなっていて全体的に低いのも実感的ですが、関節部分が大きすぎます。 号車・車いす表示はインレタです。所属表記インレタや女性専用車や優先席のステッカーは付属しません。 |
西多摩車輌工場 2007.06.21公開
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